はじめに
こんにちは。データ戦略室、データアーキテクトグループの櫻井です。今回は、半導体メーカーの生産管理職からレバレジーズ、データ戦略室のデータアーキテクトとして中途入社し、3ヶ月が経過する中で感じたことについてお話ししたいと思います。私のバックグラウンドを振り返りつつ、データ戦略室での業務内容、そして今後挑戦したいことについても触れます。データ戦略室でもあまり前例のない経歴ですので、その点も楽しんでいただけたら嬉しいです。
前職での仕事内容
私は2022年3月に大学院を修了し、同年4月に半導体メーカーへ新卒で入社。生産管理部門に配属されました。業務を覚え、実践する中で充実感を得ていましたが、多くの作業が手作業で進められており、非効率だと感じる場面が少なくありませんでした。そんな中、大学院時代にPythonに触れていた経験を活かし、試しに簡単な便利ツールを作成して部署内で共有しました。すると想像以上に好評をいただき、その取り組みがきっかけで、部署内の業務効率化担当として活動することになりました。その後は、Pythonによるツール作成に加え、SQLやTableauを活用した生産工程のモニタリングシステムの構築、さらには部署内の承認工程管理ツールの作成なども行いました。
転職を意識した理由
取り組みを進める中で、自分の作成したツールや仕組みが業務改善に貢献していることを実感し、大きなやりがいを感じていました。一方で、より持続的に課題解決を行うには、以下のような課題にも直面しました。
- 作成したツールを安定的に運用するための管理体制や仕組みが不十分で、結果として保守対応に多くの工数がかかってしまったこと
- データに対するアクセス権限に制限があり、新たな施策や改善案を試すことができず、実現に至らなかったこと
こうした経験を通じて、「目の前の業務改善」にとどまらず、より本質的で継続的な課題解決に取り組みたいという思いが強くなりました。そのためには、ツール作成にとどまらず、データやエンジニアリングの専門性を体系的に高め、業務全体を設計・改善できる立場で働きたいと考えるようになり、転職を意識するようになりました。
データ戦略室に入ろうと思った理由
転職活動を進める中で、データ戦略室の存在を知りました。データ分析基盤の構築、統計分析や機械学習を活用した課題解決を、事業と伴走しながら実行できる環境に大きな魅力を感じました。そして何より、データ戦略室のメンバーの温かい雰囲気が決め手となり、入社を決めました。
入社後やったこと
4月〜5月:基礎キャッチアップ期間
入社直後は、レバレジーズの各事業への理解を深めるとともに、データ戦略室で求められる基礎スキルのキャッチアップに取り組みました。前職でもSQLやPythonを使用していた経験はありましたが、レバレジーズで求められるレベルにはまだ至っていないと感じる部分も多くありました。アーキテクトグループでは、事業部の方々が追っていきたいKPIを、誰もが統一された指標として参照できるようにデータを整備する必要があります。また、コードの保守運用にかかる工数を最小限に抑えるため、SQLの書き方やデータ構造の設計は可能な限り統一しています。そのため、KPIをシンプルかつ明確にSQLに落とし込む力が求められます。これらを踏まえて、簡単なタスクを通じて徐々にスキルや業務知識を習得していきました。
6月以降:KPIモニタリングシートの作成
6月以降は、特定の事業におけるKPIをモニタリングするためのシート作成に取り組んでいます。このプロジェクトは、まず事業部の方々と連携し、「これまで数値で管理されていなかった重要な観点」をKPIとして定義するところから始まりました。事業部からの要望は、「レバレジーズでクライアント企業の求人を取り扱うまでのプロセス──商談から求人情報の管理まで──を、一連のデータの流れとして予実管理できるようにしたい」というものでした。KPIやデータ取得元を細かく定義していく中で、商談情報が十分に管理・蓄積されておらず、今後のデータ分析に活用できない状態であることが判明しました。そこでまず私は、営業担当者が商談内容を記録できる入力ツールを開発し、情報を集約しました。その後、収集したデータをもとにKPIをモニタリングするSQLを作成し、Tableauを用いて可視化しました。今後は、可視化されたデータをもとに事業改善につなげていくとともに、モニタリングシート自体も事業部からのフィードバックをもとに継続的に改善していく予定です。
入ってみて感じたこと
レベルの高さ
データ戦略室には、統計分析、機械学習、データ設計など、深い知見と実践力を持つメンバーが揃っており、日々刺激を受けています。さらに、データ戦略室に限らず、関係する事業担当者の方々も、営業活動やマーケティング施策の実施などそれぞれの分野で専門性や経験を活かして活躍されており、業務を通じて多くの学びを得ることができています。
自由度の高さ
「こういうことをやってみたい」という提案が否定されることはなく、むしろ歓迎されます。自ら学び、得た知見を業務に活かし、さらに発信していく姿勢が求められる環境です。実際に、個々の発信が新しい挑戦のきっかけになるなど、主体性と学びが循環する良い文化が根付いていると感じています。
裁量の大きさ
関わる相手の多くが事業責任者や意思決定層であるため、自身の業務が直接事業に影響を与える実感があります。任される範囲も広く、自分のアウトプットがどのように事業貢献につながるのかが明確であり、大きなやりがいを感じています。
今後挑戦したいこと
現在は、レバレジーズの一つの事業に携わり、事業成長を支援するために、データを活用した課題の可視化や改善活動に取り組んでいます。今後は、さらに事業に深く入り込み、現場の課題や意思決定の背景を理解したうえで、データの観点から本質的な課題解決に取り組んでいきたいと考えています。そのためには、事業そのものへの理解をより深めるとともに、データアーキテクチャやデータ分析といった領域における専門性をさらに高めていきます。そしてデータを“使う”だけでなく、“使える状態にする”ところから価値を生み出せる人材を目指します。
おわりに
今回は、半導体メーカーからレバレジーズのデータ戦略室へと転職し、3ヶ月が経過した私のこれまでと現在の取り組み、そして今後挑戦していきたいことについてご紹介しました。少しでも、データ戦略室の雰囲気や取り組みに興味を持っていただけたら嬉しく思います。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。