レバレジーズ データAIブログ

インハウスデータ組織のあたまのなか

レバレジーズ内定者インターンで感じたデータ戦略室の魅力

はじめに

こんにちは。2025年4月に新卒でレバレジーズに入社いたしました、大西と申します。この記事では、私が2024年11月中旬から2025年2月末まで、内定者インターンとして所属したデータ戦略室データアーキテクトグループの実体験をもとに、実際の業務内容や”インターン生から見たデータ戦略室の魅力”についてご紹介します。

バックグラウンド

データ戦略室に入るまで、私のデータベースやデータ分析に関する知識は、大学の講義や簡単な演習程度でした。大学在学中にFintech企業のインターンでBigQueryに触れる機会はありましたが、既存のクエリを一部修正する程度(where句で日付範囲を絞る条件を変えて結果を記録する作業をひたすら行っていた程度)で、ほぼ未経験ながらデータ戦略室に配属されています。
そうした状況の中でかなり不安もありましたが、インターンを通じて知識を体系的に習得しながら、実務に携わる貴重な経験を積むことができました。

インターン期間中の業務内容

11月:基礎キャッチアップ

インターン開始直後は、2024年入社の先輩方が受けていた研修資料を読んだり研修動画を見て、社会人としての基礎的なスキルについてインプットを行いました。また、過去にデータ戦略室が社内の有志メンバーに向けて行なっていたSQL勉強会の動画視聴を通じて、SQLの基礎やデータ出しの土台を学びました。実際に手を動かして課題を解きながら学ぶ形式が多く、理解が深まると同時に、自分で調べて学ぶ姿勢が自然と身についたと感じています。

加えて、11月だけでなく年明けまでずっと取り組んでいたものではありますが、データ戦略室の業務にかかわってくる技術や概念、世の中にあるサービスについて調査し、ドキュメントにまとめてチームに共有するというアウトプットの機会もありました。以下が実際に調べてまとめた、テーマの一例です。

  • 機械学習とは何か。代表的な手法とその特徴
  • ワークフローエンジンとは何か、主なツールとその特徴(AirflowやDigdagなど)
  • Gitとは何か。GitHubとは何か
  • 主要な各BIツールの特徴

12月以降:KPIモニタリングダッシュボード

メイン業務

12月以降実務としてメインで取り組んでいたのは、社内のとある人材紹介サービスにおけるKPIを一元的に把握するためのダッシュボードの構築プロジェクトでした。従来は、マーケティング部の各メンバーが各々SQLを記述し、それぞれ独自にモニタリングを行っていたため、以下のような課題が顕在化していました:

  • 指標の定義が部署や個人で異なり、同じ指標でも数値がずれていることがある
  • 各指標を一元的にモニタリングできるものがなかったため、「ある指標を見るときはAのスプレッドシートを確認するが、異なる指標をみたいときは、Aとは別のシートを見なければならない」というような事態が発生。それにより事業全体の数値を把握するのに手間がかかり、運用効率が低下していた

これらを解消するため、次のような工程を経てダッシュボードを設計・構築しました:

  1. 要件定義
    ダッシュボードで扱う指標・ディメンション(切り口)について、その名称・計算式・対象範囲・データの抽出方法・誰の責任領域かなどを明確化し、関係者間で共通理解を図るための定義を定めました。また、完成したダッシュボードのイメージについても、関係者とすり合わせを行いました。
  2. BigQueryに未格納なデータの新規取得
    モニタリングしたいデータと、現状のBigQueryのテーブルを照合し、新たに取得しなければならないデータを特定しました。その後、そのデータをどのようにとってくるか検討し、BigQueryにデータを格納しました
  3. BIツールTableauを用いたダッシュボード実装
    収集したデータと定義済みのKPI・ディメンションに基づき、SQLを書いてモニタリング用テーブルをBigQuery上に作成しました。その後、作成したテーブルをTableauに接続し、ダッシュボードの作成を行ないました

プロジェクトに着手した当初は、右も左も分からない状態からのスタートでした。技術的な知識だけでなく、どのような方針でダッシュボードを構築すべきかといった判断にも迷う場面が多くありました。「このままでは完成しないのではないか」と感じたことも多々あります。しかし幸いなことに、過去に類似のプロジェクトを推進された先輩方が社内におられ、当時の資料や実装の内容を丁寧に共有いただけたこと、また日々の業務の中で積極的に相談に乗ってくださったことが大きな支えとなりました。

その他の業務

上記以外にも、様々な業務を経験させていただきました:

  • 面談のリマインド対応が必要な顧客を抽出するためのSQLロジックの改善
  • 優先的に架電アプローチすべき見込み顧客層の分析

特に2つ目の「優先的に架電アプローチすべき見込み顧客層の分析」は、データアナリストチームが行うような分析のタスクに関わってみたいと上長の方に相談したところ、「やってみる?」と声をかけていただきました。
分析業務に取り組むのは初めてだったため、まずは自分で勉強してインプットをしながら、実務に落とし込む際のポイントについては、社内の経験豊富な先輩方から実践的なアドバイスをいただきました。

インターン生から見たデータ戦略室の魅力

専門性の高いメンバーとの協働

データ戦略室には、統計解析・機械学習・システム設計・生成AIなど、それぞれの分野に精通したメンバーが揃っています。レバレジーズグループ全体と見比べると中途採用の方の割合も非常に多く、データサイエンティストやデータアナリストの仕事を前職でしていたかどうかに関わらず、様々なバックグラウンドを持っている印象です。普段は個人で各々が取り組んでいるプロジェクトに尽力していますが、課題に直面した時はすぐにアドバイスを求めることができます。初心者でも新しい技術や知識を学びたいときに相談相手がいるのは心強かったです。

関係者の幅広さ

データ戦略室はマーケティング部の中の1組織という位置付けながら、特定の部門だけを支援するのではなく、営業、マーケティング、人事、経営管理など、様々な部門の課題解決に関与しています。実際私もマーケティング部だけでなく、営業職の方々とも関わりながら業務を行いました。

意思決定者との距離感の近さ

意思決定のサポートをする部署の性質上、経営層や事業責任者、部門長の方々と一緒に仕事を行う機会が多くあります。現場の実態を踏まえた上でどう意思決定に繋げるのか、実務を通して視座の高さを学ぶことができました。

挑戦できる環境

データ戦略室の大きな魅力の1つは、「これがあなたの担当業務です」と最初から厳密に決められているわけではないという点です。チームとして向き合うべき課題について、自ら手を挙げれば挑戦させてくれる環境にあります。実際に私自身も、「この領域に挑戦してみたい」と声を上げたことで、初心者ながらデータ分析タスクに取り組む機会をいただきました。最初は当然分からないことも多かったですが、必要な知識やスキルをキャッチアップしながら、ひとつひとつ実務を通じて学んでいくことで、着実に経験を積むことができました。

おわりに

本記事では、私のインターン経験をもとに、データアーキテクトグループでの日々の業務や感じたことをご紹介しました。
この記事を通じて、データ戦略室について、少しでもイメージを持っていただけたなら幸いです。