Leverages データ戦略ブログ

インハウスデータ組織のあたまのなか

データ職に異動して気づいた!営業経験の強みと意外なギャップ

はじめに

はじめまして。 レバレジーズデータ戦略室、データアーキテクトグループの鵜飼です。
IT人材領域の営業を2年経験した後、2024年4月にデータ戦略室に異動しました。

異動して半年が経った今、データ戦略室で働く中で営業時代の経験が活きたことや、逆にギャップに感じたことなどを振り返ろうと思います。
未経験でデータ職種への挑戦を考えている方だけでなく、データ職の方が現場と仕事をする上で少しでも参考になれば幸いです!

異動の経緯

入社してから2年間、IT人材転職領域の営業を行いながら、マネジメント業務等幅広い経験をさせてもらっていました。
2023年5月にデータ戦略室への異動の打診があり、営業とデータ両方の知見を持つことで事業のデータ活用をより推進できるのではないかと興味を持ち、営業の業務と並行して0から学習を始めました。 データ戦略室のメンバーにSQLの基礎からPythonまで教えてもらい、2024年2月に異動希望を出して異動しました。
異動後は、営業時代に携わっていた事業をメインに、データ分析基盤の設計や整備を行っております。

営業の経験が活きたこと

まず、異動して営業経験が活きたと感じたことを記載していきます。

ドメイン知識

多方面に事業展開しているレバレジーズですが、データ戦略室に異動してから営業時代に所属していたIT人材転職事業をメインで担当しているため、IT人材業界や事業についての知識、トレンド、社内用語や暗黙知的なところは理解しています。 そのため、「現場に聞かないとわからない」といった理由で立ち止まることは少なく、その点はスムーズに仕事が進められていると思いますし、モニタリングを作成する際も、実際にどのダッシュボードが優先的に使用されているのかとその理由がわかるので、ユーザーの視点に立って作成していくことができます。
また、ドメイン知識とデータの知見どちらもないと気付けないこともあり、用語やKPIの定義を統一していく動きでは、各種KPIの細かい違いに気づき、事業に合わせた形で定義することができました。

人脈

不明点が生まれたり、判断に迷ったりした際に、「この分野ならこの人に聞けば1番スムーズである」ということがすぐわかるのは、かなり業務を進める上で楽ですし、自分だけでなく他のデータ戦略室のメンバーや事業サイドに自分が価値貢献できている部分かなと思います。
また、営業時代に関わっていた人から、身の回りでちょっと困っていることがあるけど、これってデータで解決できない?という形でラフに相談をいただき、仕事が生まれることがあります。 営業時代の上司に「あるデータを数年分スプレッドシートに蓄積している部署があるんだけどシートが重すぎて困ってるんだよね」と雑談の流れで相談いただいた際は、スプレッドシートのデータをGCSにcsv化して格納するGASスクリプトを作成し、格納したcsvをデータソースとするBigQueryのテーブルを作成することで、BigQueryからデータ抽出ができる状態を実現する事ができました。
これってデータ戦略室に相談してもいいのかな?と踏みとどまってしまうようなことでも気軽に相談できる存在でいることで、データ戦略室と現場の距離は縮まるのではないかなと思います。

ギャップに感じたこと

逆に、働いていてギャップに感じたり、苦労したこともあったので記載していきます。

言葉の定義にかなり気を使う

営業時代は社内用語や暗黙知にまみれて生活していたし特に気にもしていなかったのですが、データ戦略室での仕事は関係者が多く、関わる事業の幅も職種も広いため、言葉の定義を細かく確認して仕事を進めていきます。
現状だと、転職希望者とキャリアアドバイザーとの初回面談の呼び方が「ヒアリング」、「カウンセリング」、「事前ヒアリング」、「面談」のように複数ある等、1つの定義に対して3~4種類の言い回しが発生してしまっているケースがあります(モニタリングを作成する際の社内用語の表記については、命名を一意に定めているのですが、メンバーレイヤーの社員の方と口頭で話すシチュエーションで、上記のような事象が発生してしまうことがあります)。
このようなケースにおける認識の齟齬を防ぐために、言葉の定義や言い回しを統一していく動きをとっています。

中長期的なプロジェクトが多い

営業では月ごとに短期的な成果を追っていたのに対して、プロジェクト1つに関わる期間が半年程度と長いです。 そのため、プロジェクト開始前にきちんと作業分割してスケジュールを引くことが非常に重要で、事前にどれだけ先のことを想定して動けたかが問われます。 それに対して営業では、比較的眼の前の事象に対しての瞬発力、臨機応変さが重視されていたので、このギャップは現在進行系で一番苦労しています。

人を動かす難しさ

営業だった頃は部下のマネジメントや施策のPMの経験もさせていただいていたのですが、比較的営業成果につながりやすい行動だったかつ配下のメンバーが対象だったため、比較的動いてもらいやすかったです。
しかし、データ戦略室での業務は直接的に売上につながるわけではないものもあるので営業からすると顧客対応より優先度が低かったり、また自分より職位が上の人に動いてもらわなければいけなかったり、営業でのマネジメントとは違う難しさがあります。
KPIの定義を統一していく動きの中では、こちらで作成した草案の確認依頼を営業側にしましたが、営業活動優先のため期日内に対応してもらいづらいことがわかっていたため、
①期日を実際より2日程度早めに伝えて対応に遅れが生じた際の影響を少なくする ②しつこいくらいにリマインドを行う ③営業活動の合間に少しずつ確認する場合もあるので、チェックボックスを作成するなど作業進捗を可視化しておく、などの工夫をしました。
相手の業務量やタスクの状況を考えて、相手が直感的に理解できて着手しやすい形に成形して依頼をすることで対応ハードルを下げることを意識しています。

まとめ

書き出してみるとギャップが多く見えるのですが、営業の経験があることでギャップを言語化しやすく、そのギャップを意識して仕事をしてみることで進めやすくなったと感じます。
現場との仕事の進め方に悩んでいる方の参考になれば幸いです!