はじめに
こんにちは。 レバレジーズ データ戦略室の須賀です。
今回は2024年9月20日(金)にSalesforce Towerで開催された「人材サービス業界 Tableau Meetup」のイベントレポートをお届けします。 本イベントは同業他社企業のデータ活用人材同士の交流を目的にSalesforce社主催で開催され、今回は人材サービスを運営する様々な企業から、15社35名が参加しました。
本イベントでは、主に以下の内容についてレバレジーズを含む3企業から発表がありました。
- 人材サービスにおけるデータ利活用の課題やナレッジ共有(ビズリーチ社、レバレジーズ)
- Tableauの最新機能の共有/デモンストレーション(Salesforce社)
各企業の発表の後、グループディスカッションや懇親会でデータ活用事例や各社の抱えるデータ活用に関する課題について議論をする時間も設けられました。
Tableau活用事例紹介
レバレジーズからはモニタリングを事業部へ浸透させるための苦悩や解決するための取り組みについて発表しました。 モニタリングが乱立し、データの定義ずれが発生したりデータ活用が属人化しているという課題に対して、事業として使用する指標の定義やモニタリングを事業部の経営層を巻き込みながら決定し、トップダウンでモニタリングを浸透させることで解決した事例についてお話しました。
トップダウン型のデータ浸透では事業部の経営層との連携が不可欠ですが、特に以下のポイントを大事にしながらプロジェクトを進行しました。
・レポーティングに使用するモニタリングの例外を許容しない
複数のモニタリングを利用することによる集計方法の違いから発生する定義ずれを防ぐため、「この指標はこのモニタリングを使って確認する」というフローから外れないよう現場から経営層へ上がってくるレポート経路を統一しました。
・事業の意思決定に使う指標と定義を二人三脚で作りこむ
経営層と協議しながら、事業運営に必要な数値は何か、どういった定義であるかを決めました。この時、多くの指標を用意するのではなく現場目線で必要最小限のKPIについてのみ用意するようにすることで意思決定のブレが起こらないようにしました。
ビズリーチ社からは他部門からのデータ分析依頼が集中し、依頼をスムーズに捌けない課題に対して行った取り組みについてお話いただきました。 SQL記述が不要になるよう分析用データマートの構築、データ活用人材を数か月の教育プランで育成することでデータ分析依頼を減らし、部門内で課題解決できる組織作りを実現されていました。
データ活用に関して社内で起こった課題に対して、
レバレジーズでは
・使用するモニタリングや指標を絞り込む
・経営層を巻き込んで例外を作らない
ように「トップダウン」の方法、
ビズリーチ社では
・SQLなどのスキルがなくてもデータを活用できる環境の整備
・BIツールを利用できる人材の育成
を通じて「ボトムアップ」の方法
とそれぞれ異なる方法で課題を解決した事例を紹介しました。 事例紹介後のグループディスカッションや懇親会ではそれぞれの具体的な方法やメリット、デメリットについて議論ができ、参加された方々にとっても有意義な事例紹介となりました。
Tableau最新事例/デモンストレーション
続いて、Tableau Pulseの機能についてご紹介いただきました。 Tableau Pulseでは分析対象となるデータソースをアップロードしておけば、後は簡単な手順を踏むだけでTableauに搭載されたAIが自動的に適切な分析画面の作成や結果から得られる示唆をテキスト表示してくれます。
例えば、事業の売上が前年比や前月比で上がっているのか、それとも下がっているのか。
その要因を様々な切り口で分析することが可能です。 例えば、カテゴリ別の売上構成や前年同月比の変化を複雑な操作なしで示してくれます。
この機能によりSQLに関する知識はもちろん、BIツールの構築や操作方法について詳しくない人でも簡単に気づきを得られるようになるのではないでしょうか。 現在弊社ではTableau Pulseを利用していませんが、最新情報をキャッチアップしながら活用方法について検討したいと思います。
※データはSample -Superstoreを使用しています
まとめ
今回のイベントでは、他社の活用事例や最新のアップデートに関する情報を知れるだけでなく、実際に同業界、同職種の方々と交流できる貴重な機会となりました。 登壇内容についてご質問やフィードバックをいただいたり、他社での同様の課題に対するアプローチについて意見交換をしたりとオフラインイベントならではの貴重な経験をすることができました。